告白

告白

湊 かなえ

出版社: 双葉社
ISBN: 4575236284
発行年: 2008-08-05

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  • 物語の中の端々にある伏線を最後に全部回収する最終章は圧巻です。
    湊かなえの最高傑作です。

  • yukino-hotaru hotaru

     幼い娘を自分が担当する中学校1年生の男子生徒二人に殺された女教師による、容赦ない残忍な復讐劇を描いた物語です。

     娘を殺された女教師が、HRで自分自身や家族の人生を語ったうえで犯人生徒たちを糾弾し、報復として「ある恐怖」を少年たちに植えつけて学校を去る第一章に始まる物語は衝撃的で、第一章を読みきらないと、事件の外枠と彼女の意図が掴めないようになっている女教師の「告白」の構成はよく組み立てられており、掴みは本当に見事です。この第一章の構成の見事さに惹きこまれた読者の方は多いと思います。私もそうでした。

     六章構成のこの物語は、第三章は犯人の一人である少年の母親、第四章は犯人の少年の一人、というように、章ごとに語り手を変えることで、女教師が語ったのとは異なる事件の側面や、犯人生徒たちのそれまでの人生と内面、糾弾後の犯人たちやクラスの様子などを見せ、そして、事件の真の真相がわかったあとの最後の第六章で、第一章では明かされなかった女教師が真に意図していた復讐が達成される・・・という構成を取ることで、読者を引き込ませようとする作者の意図が感じ取られ、まさに構成に特化させようとした作品です。過去に現実に起こった少年犯罪や少年法の実情、13歳の子供たちの思春期特有の鬱屈や視野の狭さや残酷さ、母親という生き物の身勝手さ、母親が子供へ与える影響、人間のエゴイズムなども作者はテーマとして盛り込みたかったんだろうな、という意図は、読んでいると存分に感じられます。

     ただし、登場人物たちの感情やその移ろいの描写には少々無理があり、そのためなのか、あれこれ盛り込みたかっただろうテーマが十分には活かしきれてないような印象も少ししました。

     感情のつながりに無理があるだけではありません。子供だけなく、大人までも「自分が正しくって他が間違ってるんだ。自分って、かわいそう」という姿勢を崩さない登場人物たちが一方的に語る物語が六つ並んでも、相乗効果は生まれづらく、また、そういう人物たちの心理描写には感情移入はしづらいとでもいいましょうか・・・、私個人の感想としては、登場人物たちの視野の狭さと身勝手さが際立ち、後味の悪さが一番印象的なものとして、読後には残ってしまいました。(ラストが残酷な小説は嫌いではなく、むしろ、好きなタイプなのですが・・・)

     事件の当事者たちだけでなく、事件を冷静に観察できる第三者の視点を組み込んだほうが、もっと完成度の高い物語になったんじゃないかなぁ・・・と思ってしまった小説です。でも、構成としては見事な作品ですので、近年多い、心理描写よりも構成の妙に特化した小説、と捉えるといいかと思います。

    • i_yoshi
      約1ヶ月前
      i_yoshi 
      後味の悪さは私も感じましたが、この作品はその後味の悪さが、ヒットの要因のような気もします。
    • yukino-hotaru
      約1ヶ月前
      yukino-hotaru hotaru
      >i yoshiさん
      >その後味の悪さが、ヒットの要因のような気もします
       なるほど・・・確かに、罪を犯した人の罰を受ける必要性等を考えると、この作品は、或る意味ではとても正直な作品で、そこが多くの人々を惹きつけたのかもしれないですね・・・。
    • Yoichi
      30日前
      Yoichi 白形 洋一
      これ、映画をテレビで見ました。なんというか、教室で淡々と話す松たか子が強く印象に残ってます。
    • yukino-hotaru
      26日前
      yukino-hotaru hotaru
      >Yoichiさん
      私はまだ、映画はみてないんです。映画のCMの松たか子や映像には、どこかポップそうな印象すらあったんですが・・・実際にはどうだったか気になります。(原作小説はひたすら暗い感じだったので・・・)
    • Yoichi
      23日前
      Yoichi 白形 洋一
      ポップな感じは全くなくて、でも暗いというわけでもなく、ひたすら淡々と話が進んで行くので怖い、という印象ですねー。

      後味の悪さは映画にもあります。
  • lani ラニ

    淡々とした怖さ。

  • route178k Banbi

    本編入ってすぐの先生の独白をひたすら文字を詰めて書いてあるところから、何とも言えない求心力を感じ、立ち読みだけで一章を読み切ってしまいました。ラスト怖すぎ(´Д`;)

  • asa Roboko

    怖い!
    でも気になって一気読みしてしまいました。
    読み応え十分です。